ホームPOMO障がいシリーズ

障害を知る本I からだの不自由な子どもたち  藤井健一・中村尚子:編

脳性まひ、二分脊椎分離、筋ジストロフィー、頚椎損傷、運動障害だけでなく知的障害やてんかんをともなう重複障害の子どもたちもたくさんいます。重症の子であっても、すべての機能に障害を受けているわけではありません。反応がないからといって、何も分かっていないと決めつけることはできないのです。表現はできなくても周りの人の言うことで分かっていることはたくさんあります。普通の子どもたちが望むこと、「外に出たい」「友達と遊びたい」などの希望は同じです。障害がどんなに重たくても、子どもはみんな成長していくし、成長を保障されなければなりません。

障害を知る本D 耳の不自由な子どもたち  藤井克美:編

耳の不自由な人たちの多くは、家具・工芸・畳・和洋服などの職人や、工事の下請けなどの仕事についています。また、最近では、製造部門で電子部品を組み立てたり、コンピューターやデザインの仕事をしたり、銀行や商社に勤める人もいます。福祉の仕事をしたり公務員になる人も増えています。こうした人たちの社会生活を援助するために、全国でたくさんの手話通訳者や要約筆記の人たちが活躍しています。手話を学ぶ人たちも増えてきました。また、聞こえないことによる不便を解消するための様々な機器が開発され、一部は公的給付受けることができます。そして、こうしたサポートと共に大切なことは、聞こえに障害のある人たちと隔てなくい心を通わせて、共に生きようとする、私たちの気持ちなのです。 

障害を知る本@ 障害と私たちの社会   茂木俊彦:編

WHOは、世界の人口の約10%の人が、何らかの障害をもっているという統計を出しています。障害は、戦争のある国や医療の遅れた国、衛生水準の低い国により多くなります。手当てをすれば治る病気や怪我も、病院や薬がなければ、悪化して障害として残ってしまうからです。さて、日本の障害者割合は総理府発表では3%といわれています。スウェーデン35%、アメリカ20%、オランダ10%に比べてきわめて低い水準ですが、これは、国によってどういう人を障害者とするのかという基準が違うからです。日本は、慢性の病気は障害とされませんし、精神障害の人も手帳を持っている人だけをカウントしています。これに比べ欧米諸国では、生活をする上で、何らかの不便や差別を受けている人すべてを障害をもつ人と考え、そうした人々が暮らしやすい環境づくりを進めているところも多いのです。

障害を知る本B てんかんのある子どもたち  三宅捷太:

てんかんの発作というと、すぐに思い浮かべるのが、突然意識がなくなり、倒れて体がつっぱってしまうという姿です。呼吸も一時的に止まってしまいます。しかし、てんかんの発作はこういった全身痙攣型の大発作ばかりではありません。転換の原因が分からなかった昔は、てんかんを遺伝だと思う人がたくさんいました。しかし、てんかんは遺伝する病気ではありません。原因は、脳のどこかの部分に、怪我や病気がもとで、組織の働きが壊されたところがあるためです。そのため、脳から神経へ色々な信号を送る時に、たまにうまくいかなくなり、パパニックになり、それが発作という形で現れるのです。ではこの傷をどこで受けたかというと、半数は原因不明です。次に多いのは、生まれる時、その次が生まれてからの病気や怪我です。 

障害を知る本C ことばの不自由な子どもたち  中川信子:編

言葉は言葉だけで宙に浮いているものではありません。一番大切なのは心です。人間は何のために言葉を使うのか、もう一度考えて見ましょう。心が明るくて楽しいこと、言葉もたくさん出てきます。言葉を通じて色々なことを知りたくなります。言葉は力があります。心がめげた時「いやだなぁ」と思えばいっそう元気がなくなります。でも、「よし、もうひとがんばり」と言ってみると、不思議、元気が出てきます。話している友達に障害があって、言葉がはっきり聞き取れない時、あなたはどうしますか。分かるまで聞きますか。適当なところで分かった振りをしますか。自分の話が通じていないのは、あなたの表情を見て話してはちゃんと感じてます。分かっていないのに分かった振りをされるのは、とてもつらいことです。障害があるために、とても言いにくそうに話していても、耳をすまし、心もすまし、分かろうとする気持ちでしっかり聞くようにしましょう。そのようにして分かり合った時、話し手はもちろん、きっとあなたも、今まで感じたことのなかった喜びを感じることになるでしょう。言葉は目に見えないけれど、とても力持ちなのです。 

障がいシリーズ

障害を知る本G LD(学習障害)の子どもたち  上野一彦:編

クラスには、「おちつきがない」「やる気がない」「国語の読み取りがたどたどしい」「算数ができない」「先生の話を聞いていない」「忘れ物が多い」「遊びのルールを無視する」「みんなの邪魔をする」「かっとしやすい」「家庭の躾が悪い」などと非難されやすい子がいます。そういう子どもたちを良く調べてみると、LDだったという子がたくさんいます。アメリカでは早くから早くから調査が始まり、LDの子は4〜5%という結果が出ています。日本でも2〜3%は確実にいると見られています。LDを診断するのは、差別をするためではありません。原因をはっきりさせて、周りの人に正しく理解してもらうためです。そしてもっと重要なことは、その子のタイプにあった学習方法を考え、理解しやすいような教え方、話し方、教材や教具を整えていくためです。 

障害を知る本F 自閉症の子どもたち  太田昌孝:編

自閉症の人は嘘をつかず、自分の感じたことをありのまま出す人たちです。だから、つき合って見ると楽しいこともたくさんあります。でも、知らない人には、こだわりや癖がおかしく見えるときもあるかもしれません。自閉症の人の癖は、自分の気持ちを安定させたり回復させるためにしていることも多いのです。おかしな癖も、「そうせざるをえない理由がある」のだということを理解してあげて下さい。また、次のようなことを参考にしてください。1笑ったり、指をさしたりしないで…。2社会のルールに従わない時は、はっきり教えてください。3話しかけてきたら、外国人に道を聞かれた時、何が言いたいのかゆっくり聞くように聞いてください。4自閉症の人は喧嘩ができません。無抵抗の人をいじめないで下さい。 
子どものためのバリアフリーブック

障害を知る本H 知的なおくれのある子どもたち  清水貞夫:編

障害があるために、覚えることがゆっくりだったり、思うようにできないので、もどかしかったりすることがあるかもしれません。何度言っても忘れてしまうこともあるかもしれません。障害を持つ子にはできないこともあるけれど、心の世界は確実に広がっています。ただ、それを充分に表現できない場合もあるのです。友達になるのに特別なことをする必要はありません。朝、学校へ行くときに出会ったら、「おはよう」と他の人と同じように声をかけるだけでいいのです。きっと、「よっ」と、笑顔が返ってくるでしょう。友達になったら、きっとその子のあたたかい心、素直な明るい心をあなたも発見することでしょう。障害をもつ子の心を受けとめることができるなら、あなたの心もいつかきっと癒されることがあるに違いありません。 

障害を知る本A ダウン症の子どもたち  池田由紀江:編

ダウン症は、21番染色体が3個ある先天症です。ダウン症の子は、運動面でも精神面でも発達がゆっくりです。生まれた時の体重や身長も、標準の赤ちゃんよりも小さいことが多いようで、未熟児で生まれてくることもあります。障害のない赤ちゃんとダウン症の赤ちゃんの発達を比べると、ダウン症の赤ちゃんには数ヶ月の発達の遅れが見られます。また、ダウン症の赤ちゃんは心臓に障害をもち、赤ちゃんの時に手術しなければなららに子もかなりいるので、そういう場合には、発達はもっとゆっくりになります。
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